はじめに|建築積算士とは
建築積算士は、建築工事に必要な数量を正確に算出し、工事費を適切に積み上げる専門資格です。設計図書を読み解き、材料・手間・工法を踏まえた積算を行うため、設計・施工・発注のすべてに関わる重要な役割を担います。近年はコスト管理の重要性が高まっており、建築積算士の専門性は現場・設計事務所・建設会社・積算事務所など幅広い分野で評価されています。試験は一次試験と二次試験に分かれており、知識だけでなく実務に近い思考力・計算力が求められる点が特徴です。本記事では、建築積算士試験に効率よく合格するための勉強方法を、試験内容に沿って詳しく解説します。
建築積算士試験の合格率・合格ラインについて
建築積算士試験の合格率は年度によって差はあるものの、決して高い水準ではなく、しっかりとした対策が必要な資格試験といえます。一次試験は基礎知識を問う内容が中心で、一定の正答率を超えれば合格できる仕組みです。合格ラインは非公開ですが、概ね6割前後の得点が目安と考えられています。二次試験は短文記述試験と実技試験で構成され、単なる暗記では対応できません。特に実技試験は時間配分や計算精度が合否を左右します。合格率が低めである理由は、過去問演習や実技対策が不十分なまま受験してしまう受験者が多いためです。逆にいえば、正しい勉強法を実践すれば合格に近づける試験だといえます。
出題範囲について
建築積算士試験の出題範囲は、建築工事全般にわたりますが、日本建築積算協会から出版されている**「新☆建築積算士ガイドブック」**でほぼ網羅されています。一次試験では、積算の基礎知識、数量算出の考え方、建築材料や工法、積算に関する用語などが出題されます。二次試験では、躯体・鉄骨・仕上といった各工種の数量算出、内訳明細の作成、工事費算出など、実務に直結した内容が問われます。新☆建築積算士ガイドブックには、理論解説から計算例、過去問対策まで体系的にまとめられており、試験対策の中心教材として活用することが合格への近道です。
一次試験の勉強法
出題形式
一次試験は4肢択一形式で50問出題されます。
勉強の基本
4肢択一形式は、多くの資格試験で採用されている一般的な出題形式です。建築積算士試験も例外ではなく、一次試験対策の基本は「過去問演習」にあります。その理由は、毎年試験を実施する以上、4つの選択肢のうちいくつかは過去に出題された内容、もしくはそれに非常に近いものにならざるを得ないからです。積算の基礎理論や用語は大きく変わるものではなく、出題パターンもある程度固定されています。そのため、過去問を繰り返し解くことで、頻出分野やひっかけポイントが自然と身についてきます。テキストを読むだけの勉強では知識が定着しにくいため、必ず問題演習を軸に学習を進めることが重要です。
勉強法
一次試験対策では、まず過去問を解くことを最優先にしましょう。最初から完璧を目指す必要はなく、新☆建築積算士ガイドブックを手元に置き、テキストを見ながら解くことが大切です。問題を解き、選択肢の根拠をテキストで確認することで、知識が整理されます。一度解いただけでは理解が浅いため、何周も繰り返すことが重要です。2周目、3周目と進むにつれて、正答率が上がり、知識が定着していきます。間違えた問題にはチェックを入れ、重点的に復習することで効率よく得点力を高められます。過去問を軸に学習を進めることが、一次試験合格への最短ルートです。
二次試験
出題形式
① 短文記述試験:2問。問題に対する回答を200字以内で記述
② 実技試験:
・躯体(コンクリート・型枠・鉄筋)
・鉄骨
・仕上
・内訳明細作成・工事費算出
図面から数量を算出し、内訳明細を作成します。
勉強の基本
二次試験対策の基本も、一次試験と同様に過去問を繰り返すことです。細かい部位や数値が異なっても、数量算出や考え方の基本は毎年共通しています。ただし、二次試験では短文記述試験と実技試験それぞれに対する専用の対策が必要です。知識を覚えるだけでなく、「説明できる力」「計算を正確に行う力」を養うことが合格のポイントとなります。
短文記述試験の勉強法
短文記述試験では、過去問を数年分、できればすべて解くことをおすすめします。新☆建築積算士ガイドブックを参考にしながら、実際に200字以内で記述する練習を行いましょう。読むだけではなく、必ず自分の言葉で文章を書くことが重要です。また、ガイドブックの目次項目について、自分なりに説明文を作成する練習も効果的です。この作業を繰り返すことで、知識が整理され、論理的に文章を書く力が鍛えられます。最初は時間がかかりますが、何度も記述を重ねることで、試験本番でもスムーズに書けるようになります。
実技試験の勉強法
実技試験では、過去問を新☆建築積算士ガイドブックの計算例を見ながら解くことが基本です。最初からすべてを一気に解こうとせず、1つの計算ごとに解答を確認しながら進めていきましょう。数量算出の手順や考え方を理解することが目的です。慣れてきたら、徐々に解答を見ずに通しで解く練習を行います。これを繰り返すことで、計算スピードと正確性が向上します。実技試験は慣れが非常に重要なため、反復学習が合格への鍵となります。
まとめ
建築積算士試験の勉強方法で最も重要なのは、過去問を新☆建築積算士ガイドブックを見ながら繰り返し解くことです。一次試験では4肢択一問題に慣れ、頻出分野を確実に得点源にすることがポイントです。二次試験では、短文記述と実技それぞれに対策を行い、知識を「使える形」で身につける必要があります。特別な裏技はありませんが、正しい教材を使い、過去問を何度も反復することで、合格に必要な力は確実に養われます。建築積算士は実務に直結する価値の高い資格です。計画的に学習を進め、合格を目指しましょう。
建築積算士試験対策におすすめの教材|新☆建築積算士ガイドブック
建築積算士試験の勉強を進めるうえで、「どの教材を使えばいいのか分からない」「過去問とテキストがバラバラで効率が悪い」と悩む方は少なくありません。
そんな方にまずおすすめしたいのが、日本建築積算協会が出版している**「新☆建築積算士ガイドブック」**です。
この教材は、建築積算士試験の出題範囲を体系的に網羅しており、一次試験・二次試験の両方に対応しています。積算の基礎理論から、数量算出の考え方、実技試験で必要となる計算例まで丁寧に解説されているため、独学でも学習を進めやすいのが特徴です。
特に強みとなるのが、過去問対策との相性の良さです。問題を解きながらガイドブックで該当箇所を確認することで、「なぜこの答えになるのか」を理解しながら学習できます。短文記述試験対策としても、目次項目ごとに文章を作成する練習ができるため、記述力の向上にも直結します。
また、実技試験対策では、躯体・鉄骨・仕上・内訳明細作成といった分野ごとに計算例が掲載されており、初学者でも手順を追って理解できる構成になっています。最初は解答を見ながら進め、繰り返すことで自然と計算力が身につきます。
建築積算士試験は、やみくもに勉強しても成果が出にくい資格です。だからこそ、試験を熟知した団体が作成した公式レベルの教材を使うことが、合格への近道になります。
「何から始めればいいか分からない」「独学で合格したい」という方は、まず新☆建築積算士ガイドブックを軸に学習を進めることを強くおすすめします。
価格:7320円 |
